我々は少しでも速くなりたくて、強くなりたくて、遠くに跳びたくてキツイトレーニングをしています。しかし、せっかく時間と体力を使ってトレーニングしても、意味を考えずにやみくもに行っても効果が薄くなってしまいます。
この記事では一旦トレーニングを頭の中で整理するきっかけになればと思い書きます。
トレーニングピラミッドという考え方
下の図はトレーニングピラミッドと呼ばれている図です。
一番下の段が基礎体力で、具体的には筋トレ、ストレッチ、バランストレーニングなどが挙げられます。どんなスポーツ種目においても大切な筋力、柔軟性、敏捷性、パワーなどがここに当たります。スポーツを行う上で土台となり、トレーニングの基礎として欠かせません。
2段目はムーブメントです。日本語では動きと訳せますが、その名の通り競技に繋がる様々なドリルのことを指します。具体的にはスキップや段差ステップ、壁を使ったウォールドリルやパラシュートを使った負荷をかけたダッシュなどもここに含まれます。走りの技術を磨くためのトレーニングになります。
3段目は競技特異的トレーニングとなり、陸上短距離では走ることですし、幅跳びの選手であれば跳ぶことです。具体的には100mのダッシュ5本ですとか、スタブロを使ったスタート練習がこれに当たります。
ピラミッドの意味
なぜこれらのトレーニングをピラミッドとして表現する必要があるのか。理由はいずれのトレーニングも相互に絡み合って関連していることを理解しやすく、トレーニングメニューをつくるうえで頭の整理が出来るためです。
例えばAのようにバランスよくトレーニング出来ていればピラミッドを高く頑丈に作ることができます。すなわち高いトレーニング効果が望めます。
しかし、Bはどうでしょう。競技特異的なトレーニングは出来ていますが、基礎体力トレーニングやドリルなどの技術練習が足りていなさそうです。ピラミッドとしては不安定この上ないです。
Cはどうでしょうか。土台はしっかりしていますが、ムーブメントと競技特的トレーニングがとても小さいです。これもまた高いトレーニング効果は望み薄ですね。
BやCの人はまさか自分が練習をさぼっているとは思っていないでしょう。部分的にはAよりもたくさんのトレーニングを行っていることになります。
もしトレーニングしているつもりでも記録が伸び悩んでいるのであればBやCを疑ってみて、その他の要素でトレーニングが足りているか自問自答してみるといいかもしれません。
まとめ
この記事ではトレーニングピラミッドの考え方を紹介しました。
皆さんがトレーニングを考えるうえでヒントになれば幸いです。
また、Youtubeでもパフォーマンスピラミッドについて紹介しています。こちらも合わせてご覧ください。
(1) 【解説動画】脚が速くなる重要な3つのポイント – YouTube
次回、動画で触れられているパフォーマンスピラミッドにおける新たな3つの要素について説明します。
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